ラリー・アドラー(Larry Adler、1914年2月10日 - 2001年8月7日)

初来日の折、複音ハーモニカしか知らなかった日本のハーモニカ界は、彼のクロマチック・ハーモニカの演奏に大きな刺激を受け、クロマチックに転向した奏者も多かったと聞きます。彼のビブラートは「幻のビブラート」と呼ばれました。

1995年の横浜で催された世界ハーモニカ大会のゲストとして招かれ、ガーシュインの録音による自動ピアノの伴奏で「サマータイム」を演奏し、素晴らしい音色を披露してくれました。ガーシュインとは親交があり、恋人を競い合った仲だったとか。

色々な作曲家が彼のためにハーモニカ協奏曲を献呈しています。初期の頃は実は楽譜が読めなかったとのことですが後年勉強し、難曲をこなせるようになったとか。

ジャン・ギャバン主演の映画「現金に手を出すな」はクロマチック・ハーモニカをフィーチャーした主題歌「グリスビーのブルース」で有名ですが、映画で吹いたのは別人なのですが、アドラー氏の演奏で世界的に有名になりました。