帰宅時に池上の空に現れた龍

10月10日、さわやかな秋晴の中、第137回NHC研究会を開くことができました。引き続きコロナ禍で参加を見合わせる会員が多かったですが、幸い前回を上回る29名の方が参加して下さり、 三密を避けて研究会を開催することが出来ました。12時45分開場後、受付において非接触型体温計で体温測定(全員クリア)、13時15分から研究会、吹きま専科、ミニコンサートを順次実施。16時30分終演。帰宅時に空を見上げると、雄大な龍の姿が。

研究会 講師:有光信之 内容:譜読み

「譜読み」とは、<楽譜を正しく読んで良い演奏に役立てることと>。今回の研究会の運営方針はこれまでの講師による講義形式ではなく、講師が適宜参加者にも問いかける、参加型研究会を目指したものになりました。講師はあらかじめ配布した講習資料に従って話を進めますが、適宜出席者にも問いかけて意見を述べてもらいました。

譜読みのを
 第一段階:楽譜に書いてある情報を理解する
 第二段階:楽譜に書いてある情報を演奏音に変える
 第三段階:楽譜の情報に解釈を加え、演奏表現に工夫をする
に分け、それぞれの段階における話題を解説していきました。

第一段階では、メロディーの流れを読む、旋律の展開を読む、音程の読み方と音程の取り方、固定ドと移動ドの違い、リズムの取り方、シンコペーションがある譜の読み方などの各話題について、時には出席者に意見を求め、出席者もある程度長めの丁寧な説明を行って、意見交換をしていきました。

第二段階では音程とリズムを気にしながらゆっくりのテンポで練習し、正確に発音できるようになってからテンポを上げていく、注意事項として腹式呼吸、音のアタック感、タンギングやオクターブの跳躍、速吹きなどに言及していきました。

第三段階ではアーキテキュレーション(フレージング、スラー、リピート、・・・)、デュナーミク(強弱法)、アゴーギグ(速度法)、コロリート(音色)などの音楽の解釈に関する話題が豊富なのですが、時間の関係で深く掘り下げるには至らず、今後の研究会に乞うご期待という所でした。

添付資料で、「譜読み10のコツ」が示されました。このコツを飛ばして演奏すると音間違いやリズム間違いが癖になってしまうので、自戒の意味を込めて取り組んでもらいたいところです。

資料片手に熱弁

吹きま専科 講師:町田明夫 課題曲:タンブーラン

フランス民謡の「タンブラン」が今回の課題曲です。古い民族楽器タンブランに由来する昔の太鼓を模倣した、生き生きした2拍子の音楽です。お手本演奏はNHCサロンポップスのメンバー(コード:海東、バス:金子、メロディ1:大谷、メロディ2:仲田)によるカルテット演奏が披露されました。

曲は16分音符が散りばめられていて難しそうに見えましたが、町田講師の適切な指導により、1st、2nd、バス、コードをパート毎に楽しく吹き進めていけました。バス、コードは壇上に残り、希望者を募って2組が壇上での演奏協力をしてくれました。

ミニ・コンサート

 9組の方々が演奏してくださいました。

出演順出演者演奏曲目
ジャスミン
(小川、石束、真田)
暗い港のブルース
桂治子誰かが私を見つめてる
平塚和枝瑠璃色の地球
4菅井幸彦枯葉
5神谷俊男マルタ島の砂
6島崎忠ドナウ河のさざなみ
7有光信之 ロンドンデリーの歌
8真田正二色づく街
9町田明夫 コーヒールンバ、トリッチ・トラップ・ポルカ
プログラム