4月18日、快晴の中、2021年度総会の後、第135回NHC研究会を開くことができました。コロナ禍で参加を見合わせる会員が多かったですが、幸い29名の方が参加して下さり、三密を避けての総会・研究会となりました。12時45分開場後、受付において非接触型体温計で体温測定(全員クリア)、13時15分から総会を実施、休憩の後14時から研究会を実施。時間の関係で吹きま専科は省略、休憩の後15時30分からミニコンサートを実施。16時30分閉会。
研究会 講師:村田喜一 内容:ドミナント・ハーモニカの魅力
ドミナント・ハーモニカとは、音の配列を変更して主要三和音のうち吸えば属和音(ドミナント・コード)、吹けば下属和音(サブドミナント・コード)が出せるように工夫された特殊な複音ハーモニカであり、主和音(トニック・コード)しか出せない通常の複音ハーモニカと2本持ちすることにより、音楽理論に合致した主要三和音の美しい響きのベース奏法ができるようになるという優れものです。昭和37年に当時佐秀会師範であった川上桂次郎氏によって考案され、実用新案として昭和43年に公告されています。現在は実用新案の存続期間(10年)はすでに終了していて、自由に使用することが出来ます。複音ハーモニカ界で主流にはなっていませんが、一部の複音奏者に愛用され、特にタンゴの演奏には素晴らしい効果を発揮しております。
ドミナント・ハーモニカには長調(メジャー)と短調(マイナー)があり、理論的にはそれぞれ複音ハーモニカと同じく12調揃えることが可能ですが、C調、G調、Am調、Gm調などの調のものがよく使われています。
ドミナント・ハーモニカは従来からも市販されているものがなく、T社またはS社に依頼して注文生産してもらう必要があります。リードを削って自作することもできますが、1本につき9箇所の改造が必要とのことです。
講師は理科系の方で、普通の複音と異なる気持ちの良い和音が出る演奏に惚れ込み、その仕組みの理屈を納得するまで調べ、本講習に使われた14ページにも及ぶテキストを作成なさいました。資料に関する問い合わせは、E-Mail:vyc05716@nifty.ne.jpまで。
例題曲として、「荒城の月」と「ちょうちょう」を実演なさいました。
ミニ・コンサート
12組の方々が演奏してくださいました。
出演順 | 出演者 | 演奏曲目 |
1 | ジャスミン (櫻井、小川、石束、真田) | 京都の恋 |
2 | 町田フレンズカルテット (山本、藤江、仲田、大八木) | 地上の星 |
3 | 藤倉、滝島 | リベルタンゴ |
4 | 平塚和枝 | シンコペーテッドクロック |
5 | 大谷かつ子 | 会津磐梯山 |
6 | 蓮沼慶子 | 百万本のバラ |
7 | 有光信之 | チャルダッシュ |
8 | 島崎忠 | アルルの女よりメヌエット・ファランドール |
9 | 芝貞幸 | 涙と笑い |
10 | 真田正二 | 霧の川 |
11 | 神野ヒトコ | サマー・サンバ |
12 | 町田明夫 | 平城山、花の季節、グリスビーのブルース |