クロード・ガーデン(Claude Garden 1937年2月27日 - 2004年12月9日)
彼の音色に接したのは、早大ハモソの先輩、木村寛さん(故人)から借りたLP「夜のハーモニカ・ブルース」からでした。収録12曲どの曲も大好きになり、自分が吹けそうな曲は耳コピーして良く練習しました。中でも「グリーンスリーブス」は替え穴や装飾音の使い方、ビブラート等がハーモニカ学習にピッタリで、私の教室での必須曲にしています。超絶技巧曲の「グリスビーのブルース」、「キャラバン」には憧れましたが、私の耳コピー能力では採譜がかなわず、部分的に参考にするに留まりました。近年徳永先生親子が「グリスビー」の完全コピーを演奏しているのを聞いて、上には上があるものだと舌を巻いています。
彼の来日は1985年のポールモーリア楽団の一員として訪れたのが最初でした。1994年、全連フォーラムの懇親パーティでご一緒した時、採譜した楽譜で練習していると伝え、「心の傷あとのブルース」の手書きの楽譜を見せたところ、大変に喜んでくれ、クラシックの市販テープ1本をそっと渡してくれました。後日30分単位の個人レッスンを開いてくれた機会に2度受講、斎藤寿孝先生の奥様の通訳で目から鱗の横隔膜ビブラートを教わりました。以来、彼の音色に近づけるよう精進しています。
1995年の横浜世界大会の折に発売したMelodiesというCDには、「春の海」、「城ヶ島の雨」、「赤とんぼ」、「南部牛追い歌」などの日本の曲が含まれ、素晴らしい音色が堪能できます。売れ残りのCDを私が引き継ぎ在庫していますので、希望の方は連絡を!
以降、2002年の厚木大会、2004年8月の香港大会等で逢う度に仲良くして頂きましたが、香港大会で抗がん剤から来る彼の顔のむくみに驚きました。大会後日本での演奏旅行にでかけ、途中体調を悪くして急遽帰仏、同年12月にパリの病院にて67歳で不帰の人に。