トゥーツ・シールマンス(Toots Thielmans、1992年4月29日 - 2016年8月22日)

ベルギー生まれのジャズ・ハーモニカ奏者。たくさんのジャズ・ハーモニカの名盤(LP、CD)、YouTubeの動画を残してくれました。ハーモニカ以外にもギターと口笛、さらに作曲でも名を成しました。手を痛めてからギターと口笛は聞かれなくなり、ハーモニカに専念しました。

学生の時、彼のLPの1枚をレコード店で見つけていたのですが、「ハーモニカおじさん」というキャプションが付けられていたため、ハーモニカ好きのおじさんと勘違いして購入しなかったのが大きな間違いで、彼のハーモニカの技と音色に接するのが10年ほど遅れてしまいました。悔やまれます。

気付いてからはLPやCDのコレクションに努め、来日時のコンサートにも何回か通いました。パーティでサインを頂いたこともあります。彼の演奏はビバップ系のアドリブがメインで、中々音採りをして同じように吹くということはできません(やっている人もいる)が、たまにゆっくりの曲を吹いていることもあって、何曲か耳コピーして演奏を楽しんでいます。

80代の時も現役で頑張っておられましたが、さすがに年齢による衰えが目立ち、ステージから去るときに同僚の肩に支えられて退場する姿を目にしました。 幸いYouTubeにたくさんの動画が掲載されているので、今では無料で演奏姿や音源を楽しむことができます。惜しまれながら94歳で生涯を終えられました。