11月8日、快晴の中、コロナ禍で2回延期になった第134回NHC研究会をようやく開くことができました。参加者が少なくて財政的にも懸念されましたが、幸い33名の方が参加して下さり、少々の赤字で収めることができました。12時45分開場後、PAの設定と並行して、受付において非接触型体温計で体温測定(全員クリア)、机毎に三密を避けてなるべく一人ずつ着席などの対策を採り、13時15分から、町田会長の挨拶に続いて講習スタート。話者はフェースシールドを着用しています。16時30分終了。
研究会 講師:真田事務局長 内容:複音片側リード奏法
講師はクロマチック奏者であり、複音のいわゆる「日本的奏法」には詳しい訳ではありません。ですがそれゆえに、複音の片側だけを使ってクロマチック・ハーモニカ的な音色を表現する方法について熱く語ってくれました。
合奏は全員で音を出し続けるという発想になりがちですが前奏、間奏、後奏などで一人だけがソロで吹くと、メリハリの利いた洒落た合奏になる事、その時に単音リード奏法でクロマチック・ハーモニカ的な表現を取り入れれば、あたかもクロマチック奏者がバンドに加わったかのような絶妙な効果が得られる事など。
クロマチック的な音色を出すには、クロマチック奏者でも年期がかかるものですが、その肝となるビブラートのかけ方(横隔膜、ハンドカバー、ハンド、喉)、音程を変えるフェイク奏法の使い方(前フェイク、後フェイク、中フェイク)などを添付のフレーズ集を実践しながら分かりやすく説明しました。合奏の一部として使う以上、音程変化には十分留意して、音を絞りっぱなしにしないようにしなければなりません。説明されたフェイク奏法では、音程を下げても必ず元の音程に戻す事が強調されているのが印象的でした。
中フェイクがしにくい、音が途切れてしまうなどの質問が出ましたが、顔を歪ませなければフェイクできないこと、耳で自分の音を聴きながら音程をコントロールする事などが説明されました。
吹きま専科 講師:町田会長 課題曲:さとうきび畑
講師の説明の後、模範演奏をしてくれるトリオのメンバー3人(バス:金子、コード:海東、メロディ:仲田)によるお手本演奏が披露され、講師の指導で受講者がそれぞれの楽器で何回か全体演奏を行いました。伴奏はトリオのメンバーが担当してくれました。
次いで会場から有志を募り、壇上に上がってもらい、演奏すること2組。充実した吹きま専科の時間でした。今回はトリオ編成のため、アンサンブルに取り組みやすかったのではないかと思われます。メロディがきれいで、易しいので、前に出て度胸も試せた、自分のサークルでも取り上げたいなどの声がありました。
ミニ・コンサート
10組の方々が演奏してくださいました。
出演順 | 出演者 | 演奏曲目 |
1 | ニューブルーム (大谷、浅野、和田、黒河) | 魅せられて |
2 | ジャスミン (櫻井、小川、石束、真田) | 恋のしずく |
3 | 芝貞幸 | 泪と微笑み |
4 | 神谷俊男 | 禁じられた遊び |
5 | 有光信之 | 見上げてごらん夜の星を |
6 | 蓮沼慶子 | ハバネラ |
7 | 平塚和枝 | 夜のプラットホーム |
8 | 藤井悠子 | 金婚式 |
9 | 山下敏 | ラ・クンパルシータ |
10 | 町田明夫 | さとうきび畑、乾杯 |